引き寄せの法則とは? 望みを効果的に受け取る心理学
願いを叶えることを、「願いを引き寄せる」というくらいに、引き寄せの法則は一般的になっています。
引き寄せの法則のやり方は数多く出されていますが、分かったようで分からないところが多いのではないでしょうか。
この記事では、引き寄せの法則のやり方のみならず、引き寄せの本質に気づき、自ら考えて実践できる材料を提供しようと試みてみました。
その結果として、引き寄せの法則とは何かの理解も深まるのではないかと思っています。
目次
引き寄せの法則とは何か
引き寄せの法則とは、全ての出来事に働いている法則で、自分が関心を向けて考えているものと同じ波動をもつ出来事を無意識に引き寄せているというものです。
類は友を呼ぶというように、気が合うもの同士が波長が合うといって集まってくるのも、引き寄せの法則が働いているからです。
関心を向ける対象が良いものであれ悪いものであれ現実になるなら、ポジティブなものに関心を向け、望む現実を引き寄せようということで、多くの解説本が出されています。
代表的な書籍としては、「引き寄せの法則 エイブラハムとの対話」があり、日本ではここから引き寄せの法則という言葉が使われるようになったと思われます。
引き寄せの法則の本質
引き寄せの法則の本質には、原因がなければ結果は生じないという原因と結果の法則があります。
ダイエットしたいけど、我慢できず食べ過ぎて太ってしまった。というようなものです。
原因と結果の法則で思考は現実化され、その原因となった人から一連の流れを見ると「引き寄せた」という見方ができるというものです。
先ほどのダイエットの例でいえば、太った自分を引き寄せたと言ってよいでしょう。
引き寄せの法則の特徴としては
- 思いには特有の波動、周波数があり似たものを引き寄せる。
- 自然にイメージ出来ることは現実化されやすい
というところがあります。
引き寄せのプロセスの解説
意識していなくても、普段、豊かさとか喜びに関心を寄せていれば、明るい人生になり、不安や恐れにとらわれていると、暗い人生が引き寄せられてしまう。
引き寄せのプロセスは
希望を抱く(種を蒔く)という原因があり、
↓
前向きな考えで取り組む(種を育てる)というプロセスを経て、
↓
実現する(果実が実る)という結果が現れる。
という流れになります。
希望を抱いても実現するまでには時間が必要です。
その間に、あきらめてしまわないことが全てといってもよいでしょう。
「あきらめないこと」というと、単なる努力であって、引き寄せの法則を学ぶ意味などないではないかと思われる方もいるかもしれません。
しかし、あきらめてしまわないように思いの力を使うところに、引き寄せの力が働いてくるのです。
実現するまでの間も法則は働いているので、ポジティブな思考を持って取り組んでいれば、ポジティブなアイデア、閃きが得られ、望みを実現出来るという確信も強くなってきます。
引き寄せの法則は危険なのか
引き寄せの法則を、願うだけでなんでも叶うというように捉えてしまえば、「そんな都合のいいことがあるものか」と思われるのも無理はありません。
現実に希望を抱き実現させていくまでには努力も必要です。
つらい経験に出会うこともあるので、単なる努力の教えではないかと思えるところもあるでしょう。
それなりの苦労があったとしても、実際に望みが叶えられたあとにこれまでを振り返ってみると、困った時に不思議と助けが現れたり、思わぬアイデアが閃いたりという、奇跡にあふれていたと気づくことがよくあります。
また、自分が望んでいない出来事を経験することが、「結果としてより良い結果を手にするために必要な出来事であった」と分かるのは後になってからであり、何らかの力に導かれていたとしか言いようがなくなってしまいます。
一連の流れを振り返ってみると、あれこれ考え過ぎて迷っていた自分の姿に気づき、結局は「もっと自分を信じ単純に明るく前向きに生きていけば、正しく導いてもらえる」という結論にもなり、ここから、思いやイメージングの力に焦点をあてすぎてしまう人もいるでしょう。
精神的なものを扱う以上、実態が分からないので、怪しく見えるところがあるのは仕方ない面もあります。
引き寄せの効果を出す前提とは
「あなたは、何処に行きたいのですか?」と問われ、「分からない」または、行きたいところが間違っていては始まりません。
自己啓発に取り組んでいる人に多い悩みが「自分が何をしたいかが分からない」というものです。
小さい頃から私たちは、「こうあるべき」「こうしなければならない」という社会通念・常識だという考えに満ちた社会に生きています。
そうした中で、自分の気持ちを抑え込んできた結果、自分の素直な気持ちが分からなくなり、また対応しなければならない出来事が多すぎて反応するだけで精一杯になっているのです。
そうして、自分が何をしたいのかが分からなくなってきたのです。
自分の本心を知るには、自分の自由な心を縛っている「ねばならない」という思い込みを取り去る必要があります。
取り去るといっても、そうしたネガティブな思いはすぐに変えられるわけではありません。
しかし、一日の中で、あるいは時折何の縛りもなく心が自由になっている時もあります。
そうした時に自然に湧いてくる思い、イメージを意識するようにするのです。
ささやかな時間であるために、気づかずにすぐ流れ去ってしまいますが、これが、何の気負いも恐れもない素の自分であるといってよいでしょう。
日常生活のなかで、こうした心境の時間を増やしていくことで、自分は何をしたいのかが、自然に出てくるようになります。
あなたであることが、引き寄せの法則を上手く活かす前提になるのです。
穏やかさは心の在り方
穏やかな気持ちで、何の気負いもなく自然に出てくるイメージは、あなたの心の波動に合っているものを引き寄せてきます。
こうしたイメージを味わっていると、ワクワクする感覚も出てくるので、ワクワクするものを見つけましょうと言われるのです。
別な言葉では、「いい気分でいましょう」とも言えます。
ポジティブという言葉もよく使われますが、ポジティブで前向きな考えも、穏やかな心から自然に湧いてくるものと言ってよいでしょう。
日々の生活のなかでは、忙しさに流されてしまうので、意識しなければこのような心境を作るのは難しいものです。
こうしたことから、瞑想とか、マインドフルネスなどのセミナーも流行ってきているのでしょう。
穏やかな心の力
穏やかな心で生活していくことを心がけていくと、それに応じた出来事が引き寄せられてきます。
不安要素が現れてきても、恐れにとらわれていないので、以前のように翻弄されるままでなく、ポジティブに対応出来るように変わってきます。
この力が「自分にはできない」という思いを打ち消してくれるのです。
いい気分で過ごすとは、不安材料を見ないふりをするのではなく、ポジティブに対応していけるから保てるものなのです。
クレーム対応を例に考えれば分かりやすいかも知れません。
クレーム対応も慣れれば、動揺することも少なくなります。
対応することと、動揺するのは別問題であると分かってくるからでしょう。
また、クレームの中から、ビジネスのヒントを見つけ出した話も、よく聞かれるのではないでしょうか。
ワクワク感の注意点
楽しいことを想像してワクワクするのは楽しいものです。
そう思える天職にめぐり逢えたらと思うと、さらにワクワクしてきます。
しかし、ワクワクしてくるとしても、「自分がしたい仕事はこれだ!」とは言えない場合もあります。
それが、ワクワク感は伝染するということです。
ワクワクの心理学
ワクワク感というものは伝染します。
情熱をもっている人の話を聴いていると、自分もそのようになりたいと思うこともあるでしょう。
そして、その人のしている仕事がしたくなったりしますが、実際は特定の仕事に対してワクワク感を感じているわけではありません。
情熱を持って語れる姿そのものに憧れを感じてワクワク感が共鳴しているのです。
ここが、錯覚されやすいところであり、欲望が強い場合には洗脳されてしまう恐れもあります。
ワクワク感は冷静さを忘れてしまうところがあるので、注意が必要です。
イメージングの方法
イメージングを無理に描こうとするのは、イメージが描けないという結果を無理やり変えようとする行為です。
手に入れたいものの写真を眺めたりしているうちに、イメージが自然に湧いてきて、その時の気持ちを味わえばワクワク感も湧いてきます。
実際のところは、ありありイメージできる人はそれだけ大きな情熱があり、なんらかの使命感を感じているのでしょう。
そういう人は、それを有効に使えばよいですが、イメージングが上手く描けなくとも気にする必要はありません。
イメージングは念力を使って描くものではなく、自然に出てくるもの、湧いてくるものを大切にすることがポイントです。
一般的には、イメージして穏やかないい気分になれるという反応で、自分の望んでいるものが何かを確認できるようになっています。
イメージングの効果は大きく2つあります。
- 目標が明確になる
- 実現までの道筋がつながる
目標が明確になる
例えば、多くの人が「お金持ちになりたい」という願いを持っているとしても、これだけでは漠然としているところがあります。
しかしある時、雑誌に載っている海が見える家の写真を見たとたんに、「あ~、こんな家に住みたい」と思えたり、テレビで見たクルーズ旅行に憧れ、「クルーズ船で世界一周したい」というようなイメージが湧いてくることもあるでしょう。
イメージに合うものを見ることで、漠然としていたものが具体化され、明確なってきます。
単に「お金持ちに成りたい」だけでは、お金を貯めることだけに懸命になってしまうかもしれません。
漠然としていた望みの姿を知ることで、具体的なイメージを持てるようになります。
そして、イメージングは、それを想像すればモチベーションが上がるという効果も持っています。
実現までの道筋がつながる
成功法則では、望みを叶える方法に悩む必要はなく、潜在意識に任せておけば良いと言われています。
今いる場所から目的地を思い浮かべることは、意識の世界では、現在地(今の状況)と目的地(望み)をつなげる行為になります。
今いる場所と目的地は何も関係がないと思ってはいけません。
複雑な道で繋がっているのです。
今なすべき仕事を前向きに取り組むことで、ふさわしい引き寄せの力が働き、次に成すべきこと、解決する問題等が引き寄せられて、目的地まで導いてくれるようになります。
心の中にある恐れを解放する
望みを叶えるのを妨げる最大のものは恐れです。
恐れというものは、思い込みという自分で作り出した檻に閉じ込められているものです。
そして、それは何らかの出来事に反応した時に姿を現わし表に出たがります。
思い込みで閉じ込めていた恐れを、表に出すために引き寄せてきた出来事であっても、自分にとっては閉じ込めておきたい触れたくない感情です。
恐れは思い込みを感じる居心地の悪さを経験すれば、出て行ってくれます。
これが、恐れは味わえば薄れていくというものです。
心配事の9割は起こらないと言われるのも、自分の思い込みという幻影が反応していることを表しています。
実際に不安を感じる取り組みをする前に心の中の恐れを先に感じておくことで、落ち着いて対応出来るようになります。
もう一人の自分
恐れを味わうには、「恐れを感じている自分を見守っているもう一人の自分」という眼を持っていないと、恐れに囚われがちになります。
「見守って見ている」というところが、客観的な目と違うところです。
この視点は普段から穏やかな気持ちでいるようにすると、自然に養われていきます。
穏やかな気持ちとは思い込みなどの色眼鏡がかかっていない状態です。
日常生活でも小さな不安は出てくるので、普段から穏やかな気持ちでいるように心がけることで、少しづつ不安に囚われることなく対処できるもう一人の自分が目覚めてくるようになります。
穏やかな気持ちは恐れをもっている人だけでなく、情熱溢れる人にとっても、情熱に翻弄されない冷静な眼として働いてくれます。
引き寄せの法則のやり方
引き寄せの法則とは何かの大切なポイントを解説してきました。
全体の理解がしやすくなるように、ここで引き寄せのやり方を一度まとめておきます。
- 自分の本当に望んでいるものを知る。
- 望みを知るためには、穏やかな自分でいることが大切になる。
- 自然に湧いてくるイメージを大切にする。
- 今までの自分が引き寄せた結果の「今、目の前のやるべきこと」を前向きに取り組む。
- 時折、望むもの(目的地)を思い浮かべ、現在と未来をつなげる。
- 原因と結果の法則の現れである引き寄せを信じ、今を楽しく穏やかに過ごす。
- 不安、恐れの感情は味わって手放してしまう。
これが、引き寄せの法則のやり方の基本になります。
代表的な引き寄せの方法
引き寄せの法則で何を引き寄せたいのかという上位にくるものが、「お金」と「恋愛関係」です。
基本は引き寄せの法則のやり方の通りですが、ポイントを紹介しておきます。
お金を引き寄せる
お金の引き寄せでは、あなたの心の中の豊かさに応じた必要なお金が引き寄せられてきます。
より豊かになるには、心の中の豊かさを育て、その豊かさが他の多くの人へ広がっていく流れをつくり出すことでより拡大していきます。
具体的には、不足に意識をとらわれずに、今持っている物や人間関係に感謝でき、他人の幸福を祝福し、応援できる心境を目指すことです。
お金は使えば手元から離れていってしまいますが、離れていくところばかりに目を向けていると不足に囚われてしまいます。
自分の豊かさを実現するために離れたお金が、あなたの豊かさだけでなく、他の人達の豊かさまで育てられる力となると、大きな流れになり循環し戻ってくるようになります。
詳しくは、「お金を引き寄せる方法は豊かさを育てることから始めよう!」の記事で解説しています。
恋愛の引き寄せ
恋愛の引き寄せでは、いつでも自分とピッタリの相手と出会うようになっています。
ピッタリの相手とは、今のあなたの学びにとって最適な人というもので、あなたの魂の凸凹を埋めてくれる相手を引き寄せてくるのです。
始めは魂が求めているだけあって、まるで魔法にかかったようにお互いに惹かれますが、しばらくすると、自分のいびつなところを刺激されるので、気になって仕方なくなってしまいます。
いびつなところといっても、悪いところばかりではありませんが、そこを克服しようとしているか、否定し続けるかによって、相手との関係も変わってしまうのです。
簡単に言えば、自分の嫌いなところを好きになったり、否定している自分を受け入れることで、相手の嫌なところが気にならなくなってきます。
自分が望むピッタリの相手を引き寄せたいならば、ありのままの自分に喜びを感じられるようになるのが一番です。
いい気分になるには
いい気分になるには、いい気分になろうとするのではなく、いい気分の時に何故かしている行動をしてみるのが効果的です。
例えば
- 鼻歌を歌う
- ゆっくり呼吸をする
さらに、お勧めな方法は、
- スキップをする。
これはすぐに笑顔になれる最強の方法です。
人に見られると恥ずかしいので、大っぴらに出来ませんが、少し弾んだ感じで歩くだけで楽しくなってきます。
どうにかしようする計らい心を捨て、無心に行うことで効果は高まっていきます。
いい気分でいられる自分なりの方法をいくつか用意しておいて、すぐに使えるようにしておくとよいでしょう。
いい気分とは、ふと気づけば、「鼻歌を歌っていた」とか、なんだか「軽やかに弾みながら歩いていた」というものです。
無理して頑張ることとの違いを分かっていただければと思います。
今を楽しむ
いい気分で笑顔で過ごそう!
「何もないのに笑えるか!」と言われる方もいるかも知れませんが、単純なことでは笑えなくなってしまったのです。
小さい頃はもっと簡単に、何も得ることなく笑え、何もなくとも楽しかったのではないですか。
無条件に笑えなくなるのに比例して、夢を描けなくなっているのではないでしょうか。
真面目に生きて来た結果として、見落としてしてしまったものも多くあると思います。
いい気分でいると、今を楽しむことができ、自然にやりたいことが浮かんでくるようになってきます。
それは、自分の個性に合ったものであるのは言うまでもありません。
とにかく、難しいことを考えるのは後にして、今取り組んでいることを明るく前向きに取り組んでみることです。
必ずや引き寄せの法則がその気持ちに応じた方向へ導いてくれるでしょう。
まとめ
引き寄せの法則とは何かという
- 本質
- 効果
- 特徴
- 前提
- 注意点
- 心構え
等の解説をしてみました。
引き寄せの法則とは特別なものではなく、引力のように日常生活のなかにある当たり前の働きかけです。
スピリチュアルは特別なことではありません。
私たち人間は、精神的なものの影響をとても受けやすいスピリチュアル的な存在でもあります。
引き寄せの法則などのスピリチュアル的なものを特別扱いしたり、怪しいと決めつけることなく向き合うことが、穏やかな生活を保つ秘訣になり、引き寄せもスムーズな流れになっていくでしょう。
参考になれば幸いです。
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