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恐れの正体を見極め恐れを解放する方法

私たちの人生には恐れがつきものです。

恐れの怖いところは恐れの虜になり、恐怖に支配されてしまうところです。

この状態になると苦しみの人生になってしまうので、恐れの虜にならないようにしなければいけません。

そのためには、恐れの正体を理解しておく必要があるでしょう。

恐れの正体

先の見通せない人生を生きている私たちであるなら、私たちの人生に恐れが付きまとうのは仕方ありません。

たとえ希望を持っているとしても、その裏側に恐れはついてくるものであるからです。

私たちの人生に付いてくるものであるなら、恐れから逃れようとするのではなく、恐れと上手く付き合っていかなければなりません。

恐れの特徴としては、恐れは逃れようとすればするほどに追いかけてくるところがあります。

逃げても逃げてもどこまでも追いかけてきますが、それは逃げるから追いかけてくるように感じているだけであり、本当はただ付いてくるだけなのです。

太陽に向かって走れば自分の後ろにある影も付いてきますが、この時、自分の影を付いてくるものと捉えるか、追いかけてくるものとして捉えるかは、意識が希望に向いているか、恐れに向いているかどうかにかかっています。

さらに言えば、恐れから逃れようとしているつもりであっても、実は意識が恐れに向いているならば、意識を向けている方向に進んでいってしまうのです。

「こうなったらどうしよう」という思いは、未来に対するものであり、この意識が未来に投げかけた原因となり、それに応じた現実がやってくるのです。

私たちは何を恐れているのか

私たちが恐れているものは何か?

それを大別すれば、

  • 苦しみを伴う生存(病・飢餓など)
  • 人の評価(自分を否定されること)

であると思われますが、これらの恐れは、今現在の状況ではなく、未来を予想し思い煩っている場合が多いものです。

今現在、恐れている状況になくても恐れを抱いてしまう私たちであるなら、その恐れは想像の産物であるはずですが、想像の産物の何を恐れているのかというと、それが何かは本当のところよく分からないのではないでしょうか。

よく分からないものではありますが、突き詰めて考えてみると、それは「恐れという感情」ではないかと思われるのです。

恐れを感じることを恐れている

恐れている状況ではないのに、何を恐れているかというと、恐れが現実になることを恐れているわけですが、今現在は、恐れを感じることを恐れているといってよいと思います。

恐れの怖さは、恐れを感じ続け虜になることです。

恐れの虜になった状態とは、心が地獄の世界と通じている状態であり、地獄の世界とは恐怖が支配している世界であるのです。

恐怖の体験は誰もがしたことがあり、二度と経験したくない体験であるがゆえに、恐怖の世界とつながることを恐れ、恐れを感じることを恐れてしまうのでしょう。

恐れという感情の役割

恐れとは、危機を察知したときに自分を守るために働く防衛反応です。

恐れを感じるから、無茶をせず慎重に行動できるというところは、とてもありがたいところではないでしょうか。

しかし、防衛反応として働くには恐れを感じてもらえなければ意味がありません。

恐れを感じるから、これからの行動をコントロールしていこうと思えるのですが、恐れを感じることが怖いがゆえに、恐れを感じること自体をコントロールし、感じなかったものにしようとするのです。

恐れを感じているのに感じてないものにするために、恐れを心の奥に閉じ込めていくわけですが、ため込み過ぎた恐れと向き合うことはさらに恐ろしいものになってしまいます。

本来、恐れという感情はメッセージでもあるので、正しく受け止められれば役割を終え、時間差はあるとしても恐れる気持ちは解消されていくものなのです。

恐れを手放す

恐れを手放す方法は、恐れの正体を理解することで力強いものになります。

大切なところは2点あります。

それは、

  • 恐れは立ち向かうと消えていく
  • 恐れの感情を味わうのは怖くない

というところです。

恐れは立ち向かうと消えていく

夢を描いていても、失敗したらどうしようという恐れを抱いてしまうことはよくありますが、失敗する恐れに立ち向かうためには、失敗したらどうしようという恐れる気持ちをどこかに追いやることではなく、希望に向かって歩んでいくことで意識は恐れから離れていくことを忘れてはなりません。

行動の動機が夢や希望である必要があるのですが、いつしか私たちは、恐れから逃れたいがために頑張ってしまうところがあります。

早く成果をあげようと頑張っている本人としては、自分は前向きであると思っているとしても、恐れからくる焦りから早く成果をあげようとしているならば、それは恐れから逃れようとしている恐れに支配されている行為であるのです。

自分が何をしたいのか分からないという悩みを持っている人は多く、やってくる出来事を切り抜けることで成長していく人生を歩んでいる人が多いのではないかと思われます。

しかし、これでは恐れに立ち向かう力が出てこないのも確かであり、

夢や希望が大きく志も高ければ、恐れる気持ちに関わっている暇もなくなるのです。

もし夢や希望、志が持てないというなら、おそらく日々の感謝が足りないのだと思われます。

感謝の気持ちがお返しをしたいという報恩の思いになり、報恩の思いが夢や希望に繋がっていくのです。

恐れの感情を味わうのは怖くない

恐れに囚われずに前向きに歩んでいくためには、恐れを感じても怖くないということを感覚的に知っておく必要があります。

私たちは無意識のうちに恐れを感じることを怖いものだとし、感じないふりをしてきているところがあるからです。

初めのうちは心のなかの恐れと向き合うことはとても恐ろしく、向き合おうとするだけで、呼吸が荒くなってくるかもしれません。

恐れを感じることが怖いのは、恐れと自分が一体になってしまっているからです。

恐れは自分の認識の反応です。

出来事から感じる反応ではありますが、自分の反応だからといって、自分自身ではありません。

「そういう反応をしている自分がいる」という目でその感情を眺めるように意識していくうちに、恐れの感情を少しづつ味わえるようになってきます。

また、恐れの感情を味わうことも、恐れに立ち向かう行為になるのです。

恐れる気持ちを味わっていても問題がないと分かるようになれば、恐れからくる焦る行動もしなくなり、落ち着いて物事に取り組めるようになっってくるので、呼吸を整えながら、無理のない範囲で少しづつ進めていくのがよいでしょう。

恐れに負けないためのメッセージ

最後に、数年前に私が受け取ったメッセージを送ります。

 

理想を見よ!

影と格闘している暇などないのだ。

前を向いて歩いている時、後ろに囚われることなどないであろう。

後ろに囚われている状態が、影と格闘している時なのです。

 

影に負けてはなりません。

影を眺める練習をしてください。

影を眺めてみれば、影は自分が投げかけた風景であり、それが人生の彩どりをつくるドラマになっていることがわかるはずです。

ドラマの中に入りきってはいけません。

大丈夫です。頑張ってください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。