不安を取り除く方法とは?不安の正体を知り、不安を解消するコツを解説
人は誰しも、時折何とも言えない不安に襲われることがあり、仕事が手につかなくなったり、不安な気持ちで、眠れない夜を過ごした経験も多くの方がされているのではないでしょうか。
不安に襲われ、その渦に巻き込まれると体調不良にもつながり健康を害する恐れがあることは、よく知られていることです。
不安はネガティブな感情だから「不安とは何か」を考えることを避けるようになっている人もいるかもしれません。
しかし、不安に対する理解が深まれば、不安を取り除く方法もより理解できるようになります。
不安で押しつぶされそうな時に参考になる考え方、解消方法を紹介したいと思います。
目次
不安には役割がある
社会の発展と共に人生には次々と新しい問題が出てきます。
新たな問題に対処するには、それなりの不安を感じるのも仕方ありません。
それは、人間が成長していく課程に不安も伴っているということです。
また不安は、人間の行動原理として役立っているところもあります。
積極的な面としては、アスリートがライバルに負けないように練習に励む力となり、消極的なものとしては、本当は働きたくないけれども、借金を返すために働くという人もいるでしょう。
しかし、初めは借金返済という消極的理由であっても、中には働くことに喜びを感じて、積極的に社会のお役に立つような活躍をされる方もいるかもしれません。
このように、不安には行動の原理、向上の原理としての役割があるので、なくなることはないでしょう。
不安は反応であって、自分自身ではない
「不安は反応であって、自分自身ではない。」
分かりにくい言葉ですが、
不安を感じているということは、不安を発している何かがあるのです。
分かりやすい例えで言うと、「痛み」は体の異常を教えてくれるサインですが、痛みを感じているのはあなたであっても、痛みはあなた自身ではなく、「痛みという反応」であるということです。
同じように、不安を発している自分と不安を感じそれを抑えようとしている自分がいる。
「どちらが本当の自分ですか?」と考えてみると、不安を発している存在は「自分の中にある何か」という言い方になり、そして本当の自分にとって大切なことは、反応にとらわれず自分を見失なわないことになります。
不安を取り除く方法
「心配事の96%は実際には起こらない」と言われています。
だから不安は妄想にすぎないと言われているのですが、大切なことは、妄想であるから、とらわれ過ぎない、とりこにならないということです。
不安に対して、「これは妄想だ」と思い込もうとすることは、逆に不安のとりこになるようなものなので、注意が必要です。
心を落ち着かせる
不安を取り除くには、まずは、心を落ち着けることです。
心が乱れた状態では、正しい判断が下せないからです。
心を落ち着かせるには、不安を感じている自分に気付く必要がありますが、「心配事の96%は実際には起こらない」とか、「不安は反応であって自分自身ではない」ということを知識として知っていることは自分の感情に気付く力にも、心を落ち着かせる力にもなります。
その際、深く呼吸をすることでさらに心を落ち着けることができます。
深く呼吸することは簡単に出来、効果も期待できる方法です。
不安を取り除く言葉
不安は解決策が分からなくとも、「なんとかなる」と思えてしまえば、取り敢えずは解消されます。
結果がでるまでの間は不安がなくなるわけではないけれども、ここでも、「なんとかなる」と思えてしまえば、不安で心乱れることはありません。
そして、実際のところ不安はあっても「なんとかなる」と思いながら行動しているうちに「対応策が浮かんだり、いつしか解決していた」ということがほとんどではないでしょうか。
「なんとかなる」と思えるようになるには、とてもストレートですが、
自分自身に対して、「大丈夫、なんとかなる」と何度か声をかけてみるのが効果的です。
声に出せない時には、心の中で唱えるだけで大丈夫です。
たったこれだけで、不思議ですが本当に効果が期待できます。
不安な時の過ごし方
単なる取り越しでなければ、「なんとかなる」という言葉で心が落ち着ちついたとしても、不安がなくなったわけではありません。
しかし、心が落ち着くことで、対応策も浮かんでくるようになります。
自分に必要なスキルを身につけようと考えたり、他の人にアドバイスを求めることも考えられます。
心が乱れている時には、自分のことしか考えられず、また、何を相談したらよいかも分からず、相談に乗ってもらうこともできないものです。
1人で悩まずに、人に話せば簡単に解決する問題も多くあります。
結果がでるまでは、不安がよぎることがあっても、何らかの行動に移すことが、不安にとらわれない過ごし方になるのです。
不安で眠れない時
不安は行動することで解消されるものです。
必要な知識を得る、スキルを身につける等の行動の結果として、自信がついて不安も解消されていくのです。
だから、行動のできない夜は、頭の中を色々な心配事が巡ってしまい、不安のとりこになりやすくなります。
眠らずに本を読んで勉強するという手もあるのですが、気が散って余計に不安がつのる時もあるでしょう。
眠れない時にもできる行動があります。
その対処法2点紹介します。
不安に対して優しい言葉をかける
「不安は反応であって、自分自身ではない」
「不安を感じているということは、不安を発している何かがある」
という話はしましたが、
不安を発している何かがあるのです。
その不安感はどこに感じるでしょうか?
どこかに強く感じるところがあるはずです。
- 胸のあたりでしょうか?
- みぞおちのあたりでしょうか?
- または、お腹のあたりでしょうか?
感じる場所がわかったら、その不安感を発している何かを「この子」として「この子」に優しく語りかけてあげるのです。
「この子」の上に手を当てて、心の中で優しく「大丈夫だよ」とゆっくり声をかけてあげてみて下さい。
また、「この子」はあなたに何か伝えようしている面もあります。
何を伝えようとしているか分からなくとも、伝えようとしてくれていることは確かなので、
「この子」に手を当てたまま「ありがとう」の言葉もかけてみて下さい。
「ありがとう、大丈夫だよ」でも構いません。
しばらくすると落ち着いてきて、いつしか眠りについていることでしょう。
これは不安で泣いている子供に対しての対応に似ています。
不安で泣いている子に「不安などない、思い込みだ」と言い聞かせても逆効果であることを考えれば、よくわかるのではないでしょうか。
「ありがとう」を唱えつづける
眠れないのは、頭の中を色々な悩み、考えが巡って落ち着かない状態になっているといえます。
解消方法として、ひとつの行動に集中することです。
それが、「ありがとう」の言葉をとにかく唱え続けるこということです。
ゆっくりと唱えるのが心を落ち着かせるにはよいでしょう。
途中、唱えることが止まってしまっても、気付いたらとにかく「ありがとう」を唱え続けるのです。
唱えるごとに片手の指を折りながら唱えると、より集中することができます。
「ありがとう」の言葉には不思議な力がありますが、ここではその力で眠れるとかどうかという問題ではなく、ひとつのことに集中する言葉として「ありがとうの言葉」は最適だと思います。
これも繰り返しているうちに、いつしか眠りについていることでしょう。
不安に負けるな!
私たちは社会生活を送っている以上、今の社会情勢の影響、多くの人間関係の影響を避けることは出来ません。
悲しいことですが、不安の最中にいる人にとっては、同じく不安の中にいる人の存在は消極的な意味での安心材料になっています。
私たちの回りには、無意識のうちに不幸を願ってしまう考えが飛び交っているのです。
不安な状態とは、「まだ起こってもいないのに不幸な現実を想像して恐れている自分がいる。」ということです。
同じく想像するなら、明るい未来を想像してワクワクしてもよいではないですか。
社会情勢の影響は受けるとしても、どう考えるかは個人にまかされています。
不安はなくなることはなくとも、とらわれなければ、恐れることはないと信じて、明るい未来を想像したいものです。
まとめ
不安とは何かの説明で
- 不安には役割がある
- 不安は反応である
の説明をし、
不安を取り除く方法として
- 不安を取り除く言葉の紹介
- 不安で眠れない時の対処方法
を紹介しました。
不安は人間を成長させるための力にもなります。
不安を希望に変えることができれば最高ですが、それは可能なことです。
この記事が少しでも不安を希望に変える力となれたら幸いです。