「受け入れる」とは、「今、幸せである」ことに気づくことから始まる
あなたは今の自分に満足していますか?
いきなり問われても、すぐには答えられないかもしれませんが、
考えてみれば、
- 「まあまあかな・・・」
- 「もう少し収入があれば・・・」
- 「人間関係が少し・・・」
または、今現在、「辛い状況にあって満足できる状況ではない」
と言われる方もいるかもしれません。
このように見てみると、「今、満足しています」と言える度合に応じて「人生を受け入れる」ことが出来ていると言えるようです。
そうすると、「受け入れること」と「幸せ」は直結していると言ってもよいのではないでしょうか。
「受け入れる」とはどういうことなのか、
受け入れることには、
- 自分を受け入れる
- 相手を受け入れる
- 現実を受け入れる
の3つが大きな項目としてありますが、基本となるのは「自分を受け入れる」ことがすべての元になります。
自分を受け入れることが出来て初めて、相手や現実も受け入れられるようになります。
幸せと直結している「受け入れる」とは何かを考えてみたいと思います。
目次
「自分を受け入れる」もとになるものは何か
「受け入れるとは」何かを考えるには、「受け入れられない」とは何かを考えてみると分かりやすくなります。
「受け入れられない」とは、今の現実を否定したい、認めたくないということでしょう。
「こうでなければ幸せでない」と思っている自分がいるのではないでしょうか。
しかし、実際のところ、「こうなれば幸せだ」というものは変化する世の中にあっては、すぐに薄れてしまうものでもあり、また、不安の種も尽きないものです。
「自分を受け入れる」もとにあるものは、結論を先に言うと、
「今の自分が幸せである」という事実を認めるということです。
そう思える、思えないは関係なく、これは事実だと認める必要があるでしょう。
よく、生かされていることに感謝しましょうと言われていますが、これは感じられるときには、本当にありがたく感じられるものです。
実際に考えてみても、生かされている事実はとても有り難いことであるのは間違いないでしょう。
毎日の生活には大きな変化はあまりなくても、意識してみれば、日々の生活は小さな喜びに満ちています。
今現在は、心から「ありがたい」と思えないとしても、小さな喜びの種に囲まれていて、日常生活が「喜びからスタートしている」と認めるこがとても大切になってくるのです。
何のための努力・苦労なのか
多くの人は努力されています。
しかし、なんのために努力しているかというと、意外に気付いていないところがあるかもしれません。
努力のパターンには2つあります。
- 幸せな自分がより成長するために努力している。
- 不安から逃れたいために努力している。
というものです。
今現在幸せな自分が、より成長していくために苦労したり、努力がすぐには報われないこともあるけれども、けっして不安な自分から逃れるために努力とか苦労があるわけではありません。
幸せを成長させる苦労には喜びがあります。
それは、その先に希望があるからです。
不安から逃れる苦労の先にある希望とは、つかの間の安心でしょう。
そして、喜びがスタート点にある努力、苦労は、思うようにいかなくとも、「受け入れる」ことはたやすくできます。
しかし、不安、不幸から逃れたいための苦労が報われない場合には、それを「受け入れる」のは難しいものになるでしょう。
同じ努力、苦労であっても結果は大きく違ってくるのは理解できるのではないでしょうか。
「受け入れられない自分」を「受け入れる」とは
人生は決して、不安を解消させるためにあるのではありません。
人それぞれ生まれた環境は違っても、スタート点をゼロとするならば、ゼロからプラスを積み重ねていく人生を送っていくことになります。
人類の歴史をみても、その時々には不幸な出来事があったとしても、経験から学びを得て、長い目でみれば幸せな社会が築かれています。
個人であっても、自分が経験してきたこと、これから起きることはすべて自分が成長するために必要であると思えたら素晴らしいでしょう。
すべてをそのように「思えるから受け入れる」というのは理想ですが、それはそう思える人にとっては簡単なことです。
そうは思えないけれども、どう考えても事実であるとしか考えられないから、「それを認めよう」というのは、そこに「潔さ」があります。
その「潔さ」が「受け入れる」ということでもあると言ってもよいかもしれません。
こうした考え方もよいのではないでしょうか。
無理に受け入れようとしない
すべてを受け入れることが出来るのならば、幸せな人生のようにも見えますが、実際のところすべてを完全に受け入れることなど出来ないでしょう。
人生の中には成功・失敗・怒り・恐れ等の様々な経験がありますが、すべての経験は成長していくという前提があって、始めて充実したものになるからです。
人生の中では、苦しみや悲しみを味わう時もあります。
その苦しい思いから逃れたくて、無理に「こう思わなければならない」とか、思い込もうとすることもあるかもしれません。
しかし、思ってもいないことを、思い込もうとする苦しさはもう十分に経験されているのではないでしょうか。
「○○でなければならない」とは、あるがままの自分を否定してしまう結果になります。
否定を積み重ねていくと、「受け入れる」ことから遠ざかってしまうのです。
気持ちと考えは違います。
事実を認める必要はあっても、今すぐ思えなければいけないわけではありません。
今までの人生、いつしか「受け入れていた」ということも多かったのではないでしょうか?
このような経験を思い出すだけで、「受け入れること」が少し容易になってくると思います。
受け入れられるようになるには
今の自分が幸せだと思えると、「受け入れる」ことが容易になってきます。
幸福感に満たされていたら、些細な事など気にならなくなることは、経験からも分かるのではないでしょうか。
では、今の自分が幸せだと思えるようになるにはどうしたらよいのでしょうか。
簡単にできる方法を2点挙げてみます。
1、感謝を習慣にする
物事には良い面と悪い面があります。
感謝は、物事の良い面を見ることにつながるので、「受け入れる」力も自然についてきます。
感謝を習慣にするには、日常生活の中で、「ありがとう」の言葉を使うようにするとよいでしょう。
「ありがとう」という言葉には不思議な力があり、使えば使うほど感謝の念が湧いてくるようになります。
(詳しくは、「ありがとう」の言葉を唱えると人生が好転するすごい効果がある)
また、「感謝が深まれば、それに比例して幸福になっていく」と言われています。
それは、感謝の習慣が、日常生活のなかの不満ではなく、小さな喜びの発見に繋がるからです。
幸福感に比例して「受け入れる」力も強くなっていくでしょう。
2、笑顔を習慣にする
笑顔と「受け入れること」と、どういう関係があるのか疑問に思うかもしれませんが、このふたつは直結しているといってもよいでしょう。
例えば、つらい出来事があり落ち込んでいる時には笑顔にはなれないものです。
しかし、しばらくして「まあ、仕方ないか」と思えた時というのはどうでしょうか。
不思議と少し笑顔になっているのではないでしょうか?
子供が許せないような悪さをしても、「仕方ないね~」と思えた時には笑顔があるものです。
笑顔は「受け入れた」という合図なのかもしれません。
また、笑顔は笑顔を招いてくれます。
引き寄せの法則が働いて、「受け入れがたい」ことを避けていく結果となってくれます。
相手を受け入れる
自分の問題は自己責任として考えればいいけれど、人との関わりでは、相手との立場の違い、考え方の違いから、どうしても「受け入れられない」問題もあるものです。
仕事がらみであれば、割り切ればよいと思えても、身内の場合には甘えもあり、感情が大きく入り込むので難しくなってきます。
統計の出し方によって変わりますが、日本では結婚した夫婦の3組に1組が離婚しているといわれています。
この場合は相手を「受け入れられなくて別れた」のか、「別れることを受け入れた」と言っていいのか、どちらとも言えないところがあるでしょう。
いずれにしても、相手を恨まずに、新しい人生を前向きに生きていこうと思えるならば、「受け入れる」ことが出来ていると言ってよいかもしれませんが、「私が・・・」という「我」が強すぎると、「受け入れる」ことは難しくなってくるので、「我」が強くなっていないか注意することが大切です。
価値観の違いを受け入れる
人には個性があるため、価値観も大きく違い、好き嫌いも出てきます。
単なる好き嫌いの問題ならばよいですが、正しい、正しくないの問題になると、極端な場合、争いの原因になることもあります。
個性があるのだから、「自分では考えられない」としても、犯罪でないかぎり認める必要はあるでしょう。
自分には理解できない考え方を否定するのではなく、「そういう考え方もあるんだ」というように、
「考え方の存在」は受け入れてもいいのではないでしょうか。
私たちは変化を前提として存在しています。
変化とは、成長していくということです。
人の考えも自分の考え方も変わる可能性があります。
相手の考えは、おかしいと思っていたが、時間がたってみると自分の考えが変わる場合もあるでしょう。
また、好奇心が旺盛になってくると、自分と違う考え方に対して、「へぇ~そういう考え方もあるんだ」というように、何故そういう考えになったのか知りたくなることもあります。
色々な考えがあるのを認めることが、自分の器を大きくすることになり、受け入れる力につながっていくのです。
現実を受け入れる
つらい現実を受け入れるために必要なものは、未来に対する希望です。
希望さえあれば、つらい現実もよい思い出になると思えるからです。
それを証明するのは、今が幸せならば、過去のつらい出来事もなつかしい思い出であり、悩んでいる人に対して、「大丈夫だよ、なんとかなるから」と言ってあげられるのではないでしょうか。
悩みの最中にある時には、自分が幸せだった時のことを忘れてしまい、悩みにとらわれてしまいがちです。
普段から、感謝を習慣にしておくと、幸せであった自分を思い出しやすくなり、希望を描くことも出来やすくなります。
笑顔で「大丈夫、なんとかなる」と自分に言ってみるのも効果があるので、試してみて下さい。
受け入れるとは、可能性を信じてあげること
先の見えない不安の中にある時に「受け入れる」ことは難しいもので、ただ不安な時間を耐えなければならない時もあるでしょう。
こうした「受け入れられない」時間を耐える中で、生み出されているものもあると思うのです。
時間を耐えるなかで
- 忍耐力ができる
- 立場の違いを考えられる
- 完璧などないと分かり、人に優しくなれる
などの効果もあります。
嵐はいつか過ぎ去るものです。
今は雲に覆われているかもしれませんが、雲の向こうには、明るい太陽が輝いています。
自分も他人もよくなる可能性があると信じるその先には希望があり、可能性という希望が、今を「受け入れる」力になってくれるのです。
まとめ
- 自分を受け入れる
- 相手を受け入れる
- 現実を受け入れる
とはどういうことか、
そして、「受け入れる」元になるものは何なのかについて記事にしてみました。
つらい現実を受け入れるためのヒントになれば幸いです。
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