ネガティブ思考やめたい人がポジティブ思考を目指す前に知っておきたい大切な考え方
ネガティブをやめ、ポジティブになろうと心がけ、笑顔で明るく振る舞い続けたけれども、逆に落ち込んだり、何か違うように感じてた経験をもっている人も多いのではないでしょうか?
ただやみくもにポジティブになろうとするのは、逆効果になるという研究結果も出ています。
今回はネガティブ思考をやめ、ポジティブ思考を目指す際に逆効果にならないための考え方、取り組み方をご紹介させていただきます。
目次
ネガティブ思考から抜け出す方法
ネガティブ感情を抱え込むことは悩みの原因にもなっていますが、ポジティブに考えられるようになると、今の悩みは悩むほどの事ではないと思えるケースもよくあるものです。
悩みの解決法としても、ネガティブ思考をポジティブ思考に変える大切さがあるといえるでしょう。
ネガティブ思考をやめ、ポジティブ思考に変えるためには、知っておきたい大切な考え方があります。
- ネガティブな性格になった原因を知る
- ネガティブを否定しない
- 心の中を明るさで満たす
- 悩むなら「ありがとう」を唱える
の4点です。
これらの考え方を理解することがネガティブ思考をやめる方法になります。
早速、順番に解説していきます。
ネガティブな性格になった原因を知る
ネガティブな性格は物事を悲観的に解釈する習慣によって出来上がったものです。
悲観的に考える癖は、育った環境の影響を強く受けてきた結果ではあるのですが、本人の性格があるにしても、いつの間にか身についてしまったものです。
環境の影響を受けたとしても、考え方の癖なので新たな習慣ができれば、考え方の癖も変えることは可能になります。
新たな習慣を作るには3週間位かかるといわれていますが、身に付くまで行動を続けていけるかどうかにかかっているのです。
ですから、できるだけ簡単に実践できる方法を見つける必要があります。
環境がどうであれ、習慣を変えれば「ネガティブはやめられる」と信じる必要はあるでしょう。
ネガティブを否定しない
習慣によって物事を悲観的に解釈してきたなかで盲点になっているのは、ネガティブを否定してきたことです。
ポジティブでありたいと願うことが、ネガティブを否定する結果になっているのは、ネガティブ感情は良くないという考えがあるのかもしれません。
ネガティブはいけない・・・。
「○○でなければならない」で頑張ることはそれ以外のことの否定になります。
否定され行き場がなく、心の中に閉じ込められた感情を抑えるのにも力がいります。
その力が力み(りきみ)となって体が緊張している状態です。
水泳で言うと沈んではいけないという「力が入っている状態で泳ごうとしている」ようなものです。
力を抜けば楽に泳げるのは分かっていても、慣れてしまえばそれなりに泳げるので気にならなくなります。
同じように、ネガティブを否定して心の中に閉じ込めていてることを忘れても普通に生活はできますが、活動エネルギーは奪われているのです。
また、ネガティブな感情は自分の存在を気付かせるために、同じ周波数のネガティブな出来事を引き寄せる結果になります。
このように、ネガティブ感情を多く閉じ込めているほど、ネガティブから逃れられなくなってしまうので、ネガティブを否定しないことが大切です。
心の中を明るさで満たす
ポジティブとネガティブは明るさと暗さに置き換えられます。
明るい暗いは心の状態の現れです。
心の中が明るくなれば、自然にポジティブな面が目につくようになり、心の緊張も解かれ、ネガティブな思いも自然に解放されていきます。
今までこだわっていたことが、大したことではなかったと感じるようになり、体の力も抜け、ポジティブの循環が始まっていくようになるのです。
心の中を明るくするのは、一つの大きな喜びで明るくするのではなく、小さな喜びを集め続けて明るくしていくことが大切になってきます。
それは、大きな喜びは頻繁にあるわけではなく、あったとしても喜びは長くは続かないからです。
日常生活の小さな喜びに気付ける心は、小さな明かるさを集める結果となり、長く続く喜びを心の中に作り出してくれます。
ネガティブをやめたいと考えるのはよいですが、ネガティブをやめるのが目的ではなく、ポジティブに明るく生きて行きたいというのが本当の希望なのではないでしょうか。
ネガティブをやめようとポジティブに考えようとするのは、気付かぬうちに「ポジティブに考えねばならない」にすり替わってしまう可能性もあり、それが、ネガティブをやめられない原因になっているケースもあります。
心の中の明るさを増やし、力むことなく自然にポジティブに考えられる自分になる。
そのために、日常生活の小さな喜びに気付くことが大切になってくるのです。
悩むなら「ありがとう」を唱える
何故だか分からないけれども、今日はイライラする、または気分が重いという日もあるでしょう。
発想が暗くなりがちで「これではいけない」という思いが離れなく、落ち着かなくなり、どうしたらよいか分からない時には、とにかく「ありがとう」の言葉を心のなかで唱えるとよいでしょう。
それは、感情を抑えるのではなく受け流す方法となるからです。
ネガティブな時に考え過ぎると、余計に混乱してくるので、マイナス感情が浮かんでくるときには、とにかく「ありがとう」の言葉、またはお気に入りの言葉を唱え、余計な考えが浮かばないようにすると感情を抑える効果があります。
また状況によって、
- 好きな歌を口ずさむ(明るくなれる歌)
- 笑顔をつくる(口角をあげるだけでもよい)
- 大好きな人の写真、画像を見る
などで、心に明かりを灯すことを考えたほうが、ポジティブになろうと思うよりも効き目があります。
このような、ちょっとした行為が、日常生活の小さな喜びにつながっていくのです。
「ありがとう」の効果について詳しくは、
「ありがとう」の言葉を唱えると人生が好転するすごい効果がある
ポジティブとネガティブの関係
ポジティブとネガティブの関係においては、ネガティブの良い面を理解しておく必要があります。
ネガティブ思考の良いところは
人間関係では
- 思いやり
- 気配り
仕事では、
- 丁寧な仕上がり
- 安全対策
など、決してネガティブは悪い面だけではありません。
ポジティブとの関係においてはネガティブは悪いもの、ダメだという考えを取り払うことです。
そのために参考になるたとえ話をしてみます。
ポジティブとネガティブは切り離せない
ポジティブとネガティブは切り離せません。
成長していくためには、ポジティブとネガティブの両方の役割が必要になります。
例えていうと、ポジティブは前に進む力、ネガティブは進むべき方向を教えてくれるもの。
ポジティブだけであれば、ただ前に進めばいい。
なんのために、などという理由なんていらない、とにかく前に進むこと自体に価値あるんだ。
という感じでしょうか。
ネガティブだけであると、目の前にケガをして歩けない人がいたとして、「どうしよう大丈夫だろうか」と、おろおろしているだけで、何も出来ない状況で眺めているだけになってしまう。
ポジティブとネガティブが別々のものだと思っているとこのようになってしまいます。
しかし、ポジティブとネガティブが一体になれば、ポジティブはネガティブが発する大丈夫だろうかという思いに気づき、歩けない人を助けることができるのです。
そして、意味なく歩いていたポジティブはお役に立つことができ、意味ある人生を歩んでいけるようになります。
ネガティブは影ながら、お役に立てたという関係になっているのです。
表と裏のセットでコインが成り立っているように、ポジティブとネガティブの働きが一つになって、成長できるようになっていると考えてよいでしょう。
あなたの中にもポジティブはある
心が明るくなれば、自然に明るい面がみえるようになってくる、これがネガティブな人の中にもポジティブはあるという証拠です。
考えてみれば当たり前のことですが、普段、忘れてしまっているかもしれません。
人前で話をしているからといっても、本人は細かい事が気になるネガティブ人間だと本当に思っている人もいれば、思ったことをはっきり言うので、自分はポジティブだと思っていても、傍からみると批判ばかりしているネガティブな人に見えるケースもあります。
実際は全ての人がポジティブとネガティブの両面をもっているのですが、「私はポジティブだ」、「私はネガティブだ」というレッテルをはると分かりやすくスッキリするのかもしれません。
こうしたレッテルを貼ると、「わたしはポジティブだから○○する」
「私はネガティブだから○○になってしまう」という考えにとらわれやすくなります。
自分の中にどちらもあり、自分の中にある見たいものを見ている自分がいるのですが、ポジティブとネガティブの割合は3対1が良いと言われています。
ネガティブ思考のいけないところは取り越し苦労や持ち越し苦労になり、悩みに囚われてしまうところなので、そこまでいかなければ問題ありません。
囚われなければ、ネガティブはポジティブと活かし合える関係を築くことが出来るでしょう。
ネガティブな人への対応が判断になる
ネガティブの良い面を活かすには、ネガティブを否定しないことですが、それが出来ているかどうかは、自分では分からないものです。
それを知るには、自分の周りにいるネガティブな人に、どのように対応しているかをみれば分かります。
自分の周りにいる人がネガティブな発言をした時に、どう反応していますか。
- 「だからだめなんだよ」
- 「なんでそういうふうに考えるの」
というように反応しているなら、その反応は自分自身に対する反応と同じはずです。
気付かないのは、「○○でなければならない」という思いで隠されてしまっているのでしょう。
この事に気付けば、自分を変えていけるようになれます。
あなたから見てネガティブだと思う人を否定せずに、その人の人格を認められるようであれば、自分自身を否定することもなくなっているでしょう。
また、他の人の失敗に対して寛容になってくるという変化も出てきます。
一日を振り返る時間をつくる
心の中を明るくする習慣をつくれば、自然にポジティブな面が発揮されるようになる。
そのために、毎日できるだけ簡単に実践できる方法を見つける必要がありますが、その方法としておすすめするのが、寝る前に一日を振り返る習慣をつくることです。
出来れば30分位の時間がとれればいいのですが、生活環境に合わせて、5分からでもいいので毎日(平日だけでもよい)一日を振り返る静かな時間を過ごすことをお勧めします。
1人静かな時間の中で一日を振り返り、小さな出来事でもよいので、感謝できること、上手くいった出来事を思い出しノートに書いていくのです。
こうした時間の積み重ねが日中の仕事時間の意識にも自然に変化をもたらしてくれます。
変化とは、仕事中の「気づき」や「ひらめき」として現れてきます。
こうした気づきがネガティブ思考をやめる考えに繋がってくるので、忘れないうちにメモに残しておくとよいでしょう。
「気づき」とか「ひらめき」などは、受け取っているものなのです。
心の中に雑念が多すぎると気付けないのですが、1人静かな時間を過ごすことで受け取りやすくなってくるのです。
初めのうちは、一日を振り返る時間をつくるのは難しいかもしれませんが、習慣になればこうした時間をとることが楽しくなってくるでしょう。
まとめ
ネガティブをやめる方法として
- ネガティブになった原因を知る
- ネガティブを否定しない
- 心の中を明るさで満たす
- 悩むなら「ありがとう」を唱える
をとりあげ
ネガティブを理解するために
- ポジティブとネガティブの関係
- ネガティブな人への対応が決め手になる
の解説をし
習慣をつける方法として
- 一日を振り返る時間をつくる
という話をしました。
「ネガティブ思考はいけない」と努力すればするほどネガティブから逃れられなくなってしまいます。
この記事がネガティブを否定せず、仲良く付き合っていけるきっかけとなれば幸いです。
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