ポジティブな人が嫌い・苦手な理由から学べる大切なことは何か
「ポジティブな人が嫌いだ」とか「苦手だ」と言われるのは、ネガティブな人ばかりではありません。
ポジティブな人であっても、あの人のポジティブさは勘弁してほしい、好きになれないと思う時もあります。
これは、ポジティブな面の悪いところが出てきているからでしょう。
ポジティブな人の嫌いな理由を見ていくと、そこから多くの学びを得ることができます。
ポジティブな人から見れば反面教師になり、ネガティブな人にとっては嫌いを克服したり、ポジティブになれるきっかけにできる可能性もあります。
そして、その先にはポジティブとは何かという姿まで見えてくるようになるでしょう。
目次
ポジティブな人が嫌いな理由
ポジティブな人の嫌いなところはどこかというと
- ポジティブを押し付ける
- テンションが高く疲れる
などがあげられます。
しかし、当の本人は、嫌われているとは思っていないケースが多くあります。
気づかないのは、相手の気持ちよりも、自分がどう思われているかという自分の評価に関心があるからであり、そこに嫌われる理由があります。
ポジティブな気分に酔っている
ポジティブな人が嫌われる原因は、
はっきり言ってしまうと、まだポジティブが本物ではなく、ポジティブな気分に酔ってしまっているところがあるのです。
ポジティブ思考を意識し、物事の良い面をみることで幸福感が増し、実際に人間関係が改善されたり、人生の流れが良くなっているとしても、気分が高揚しているところがあるのです。
自分としては大きな変化であり、自信もつき始めているのですが、他の人からみれば気分が高揚しているだけに見えてしまいます。
しかし、本人にとっては、幸福感に満たされた自分を褒めてほしい気持ちが強く出過ぎてしまうのでしょう。
それは、ギラギラした形として現れ、他の人の目を刺激するので、嫌われてしまいます。
他の人に認めてもらいたくて、ギラギラさせて気づいてもらおうとするのは、自分の評価しか関心がないことの表れであり、年齢も分野も関係なく、誰もが通る道でもあるので注意が必要です。
ポジティブの押し付けは姿を変えた自慢話
自分を認めてもらいたいポジティブ思考は、ポジティブの押し付けとなり、姿を変えた自慢話であることに気づく必要があります。
自分としては聞いて欲しいものであっても、他人にとっては人の自慢話など聞きたくないものです。
しかし、自慢話だからといって関心を示さないと、逆にもっと自慢されることもあります。
頑張っているところは、少しは褒めて認めてあげてもいいかもしれませんが、難しいところです。
いずれは自分のしていることに気づき、自慢話も控えるようになるものです。
嫌われないポジティブになるには
ポジティブになろうと思い、ポジティブでいようとするのは大切ですが、ポジティブに対して意識の向けすぎには注意が必要です。
「ポジティブに考えねばならない」という思いになってしまうことがあるからです。
ポジティブになろう、なろうとするあまり、ネガティブを否定してしまう結果となり、それがポジティブの押し付けになったり、ポジティブを意識しすぎるあまり、テンションが高くなってしまうところがあります。
これらは、ポジティブになろうとする時の盲点かもしれませんが、これは、ポジティブとは「こういうものである」という思い込みが強すぎるという、ポジティブに対する理解力の不足が原因であるといってよいでしょう。
これは、ポジティブ、ネガティブを深く理解することで解消される問題です。
ポジティブ・ネガティブを深く理解する
ポジティブ・ネガティブを 深く理解する方法として
ポジティブのメリット
ポジティブのデメリット
ネガティブのメリット
ネガティブのデメリット
それぞれ思いつくままノートに書き出してみてください。
できるだけ沢山書けるとよいでしょう。
沢山書けるほどポジティブ・ネガティブに対する見方が客観性あるものになります。
そうなると、自然に理解も深まり、ネガティブを否定したり、押し付けたりすることもなくなってきます。
無理なく自然にポジティブに考えられるようになる方法でもあるので、試してみて下さい。
ポジティブな人が嫌いだけどネガティブはやめたい
ポジティブな人は疲れる、押し付けがうざい、嫌いだと言いながら、ネガティブな性格はやめたいという人もいます。
ポジティブを押し付ける人の中には、自我が強すぎて自分の主張しかしない人もいますが、気遣いが足らないところがあったとしても、本人なりに一生懸命あなたのためを思ってアドバイスしてくれる人もいます。
自分の望む対応をしてくれなかったり、気に入らない言葉が返ってきたからといって、「ポジティブな人は○○だ」と決めつけるのはよくありません。
そうした思い込みが押し付けがましいポジティブな人を引き寄せ、また潜在意識下で自分がポジティブになりたくない理由になってしまうのです。
結局は、ネガティブをやめたいと言いながら、ネガティブをやめられない理由をポジティブな人のせいにしているだけになってしまいます。
ポジティブになりたいならば、ポジティブな人のよいところを10個、20個と書き出してみるのもよいでしょう。
ちょっとした時に声をかけてくれるのは、ポジティブな人ではありませんか?
何かと気にかけてくれる人がいるのはありがたいことではないですか?
ポジティブな人も様々なタイプの人がいます。
様々なポジティブな人を参考にして、自分の理想となるポジティブな人を目指せばよいのではないでしょうか。
ポジティブな人が苦手なのは行動原理が違うから
本当のポジティブは人生を成長させるものです。
成長していくには努力が必要になるので、本当のポジティブであり続けるには、努力の継続が必要条件となります。
そして、ポジティブな人の努力の先には希望があるのはお分かりになると思いますが、ネガティブな人の努力の先にあるのは、希望というよりも安心ではないかと思われます。
ネガティブであるがゆえに、行動の元にある動機は不安から逃れることになりがちです。
ここがポジティブな人とネガティブな人との大きな違いになってきます。
安心を求めている人の希望は安心を得ることです。
しかし、希望を求めるポジティブになるには、安心から離れることになるので、ポジティブな人に対して苦手意識を持つのも仕方ないのかもしれません。
自分が描いている希望が、「不安から逃れ安心を得ることが希望」になっていないかを考えてみるのもよいでしょう。
ポジティブな人に対する苦手意識も薄れていくと思います。
本当のポジティブはネガティブを認めている
本当のポジティブな人には
- 認めているネガティブ
- 避けたいネガティブ
の2種類のネガティブがあります。
認めているネガティブとは
気分に酔っているだけでない、本当のポジティブな人が認めているネガティブとはどういうものかというと、 それは、災害対策を例にして考えてみると分かりやすいかもしれません。
「災害がきたらどうしよう」と不安のとりこになっていては、幸福に暮らしていくのは難しいでしょう。
「災害なんて来ないよ、取り越し苦労だ」なんて無視をしていては、身を守ることもできないし、ポジティブ思考とは言えません。
しかし、「災害が来る可能性はある」ならば、災害から身を守る方法を考えることも可能になってきます。
災害が来るのを恐れ、不安のとりこになってしまうのも行き過ぎですが、否定していては対処ができなくなります。
こうしてみてみると、
ネガティブ過ぎるデメリットは不安のとりこになってしまうところ。
ポジティブだけのデメリットは慢心してしまうところでしょう。
ネガティブ・ポジティブともに極端になりすぎるところが、問題になってきます。
しかし、「災害がきたらどうしよう」と「未来は明るい」をミックスさせたらどうでしょうか。
これは、ポジティブとネガティブをミックスさせた考え方になるでしょう。
災害対策として、堤防をつくったり、避難所の確保、食料の備蓄などの対策をし、不安要素を減らすことで安心して暮らせるようになります。
このように、本当のポジティブは不安要素があることを認める大切さを知っているので、ネガティブを否定しているわけではありません。
避けたいネガティブとは
ポジティブな人が避けたいと思っているネガティブとは、不安のとりこになってしまうネガティブです。
取り越し苦労が過ぎると、精神的に辛くなり心穏やかでいられないので、幸福感が得られません。
ポジティブな人は取り越し苦労が過ぎると、不安のとりこになることを経験的に知っているので、ポジティブであり続けるために物事の明るい面を見るように努めているのです。
楽観的すぎるのも困りものですが、悲観的すぎて何も行動出来ないのはもっと困るのではないでしょうか。
ポジティブとネガティブは切り離せない
本当のポジティブはネガティブとセットになっています。
ポジティブとネガティブは切り離せるものではなく、セットになって人生を成長させていくものです。
しかし、避けたいネガティブと避けたいポジティブというものを心得ていないと良い関係は築けません。
ポジティブな傾向の強い人は慢心しないように、ネガティブ傾向の強い人は不安のとりこにならぬように注意し、お互いの良い所を見ていくことで良好な関係を保っていくことができるでしょう。
まとめ
「ポジティブな人が嫌いな理由から学べることがある」
ということで、
- ポジティブな人が嫌いな理由
- ポジティブ、ネガティブのメリット・デメリット
- 本当のポジティブな人の考え方
- ポジティブとネガティブは切り離せない
等の話をまとめてみました。
毎日を明るく前向きに生きていければ良いのですが、誰でも時々落ち込んでしまう時もあります。
そんな時であっても、ポジティブとネガティブは一体であることを忘れなければ、落ち込んだ自分に優しく寄り添ってあげることも出来ると思います。
参考になれば幸いです。